サーバーとは?役割や種類を現役エンジニアが解説【図解付き】

サーバーとは?種類や役割を現役エンジニアが解説【図解付き】 レンタルサーバー
  • サーバーとは?
  • サーバー種類や役割について教えてほしい

そんな疑問が解決できる記事を書きました。

本記事はサーバーについて知らない初心者さんに向けて、必要最低限の基本をまとめました。

これさえおさえておけば、サーバーの種類や役割について、ひと通り把握できるようになりますのでぜひご覧ください。

本記事の内容
  • サーバーとは?
  • サーバーの種類や役割について
  • レンタルサーバー4つのサービス形態について
執筆者情報

組込み、アプリ開発エンジニア(9年)のコアラ(@koaraCom)です。

開発にはサーバーを使うこともありますので、信頼性のある情報をお届けできます。

サーバーとは?

サーバー」とは一言で表すと、ネットワークを介してサービスを提供するコンピュータのこと。

様々な情報やサービスを管理する必要があるため、僕たちが普段使うようなPCより性能の良いものが使われます。

一方、ネットワークを介してサーバーからのサービスを受ける側を「クライアント」と言います。

僕たちが普段使うPCやスマホがそれに当たりますね。

サーバーの種類

サーバーの種類

サーバーは提供するサービスによって様々な種類のサーバーが必要になり、呼び方も異なります。

ここでは代表的なサーバーとして、9つ紹介します。

  1. Webサーバー
  2. メールサーバー
  3. ファイルサーバー
  4. データベースサーバー
  5. FTPサーバー
  6. DHCPサーバー
  7. DNSサーバー
  8. NTPサーバー
  9. SSHサーバー

Webサーバー

Webサーバー
Webサーバーイメージ図

Webブラウザ(クライアント)からの要求に対して、HTMLファイルをはじめとした該当するコンテンツファイルをWebブラウザに送信しているのがWebサーバーです。

Webブラウザというのは、僕たちがWebページにアクセスする際に使用しているChromeやInternet Explorerなどのことですね。

Webサーバーには、WebページをWebブラウザ(クライアント)に表示するために必要な以下のようなコンテンツファイルが格納されています。

  • 文章構造を記述したHTMLファイル
  • デザインを記述したCSSファイル
  • 画像ファイル

Webブラウザはこれらファイルを受信し、それぞれのファイル構造を解釈してWebページに描画。その結果を画面上に表示しています。

メールサーバー

メールサーバー
メールサーバーイメージ図

電子メールのやり取りに使用されるのがメールサーバーです。

メールサーバーは送信用のメールサーバー(SMTP)と受信用のメールサーバー(POP)の2つに分類されます。

それぞれできることが異なるので、異なるルールを持ったサーバーが必要なんですね。

物理的な郵便物に例えると、送るときは郵便ポストに投函しますが、受け取るときは自宅のポストから取り出すのでやり方が異なりますよね。

それと同じ感覚です。

ファイルサーバー

ファイルサーバー
ファイルサーバーイメージ図

電子データを共有するために使われるのがファイルサーバーです。

これにより、複数のクライアントのパソコンからファイルサーバーのファイルの閲覧や編集が同時に行うことができます。

データベースサーバー

データベースサーバー
データベースサーバーイメージ図

データをある形式に従って整理・蓄積する際に使用するのがデータベースサーバーです。

例えば、在庫管理システムで必要となるデータを考えると、商品名、メーカー名、価格、在庫数などをデータベースに追加・変更しておきます。

注文が入った際は、データベースに問い合わせることで、在庫状況が把握できます。

エクセルではダメなの?

みなさんにとってデータの整理・蓄積で馴染みのあるものだと、エクセルではないでしょうか。

もちろんそのようなアプリケーションを使用することも可能です。

ただし、データベースにはエクセルにはないこんな利点があります。

データベースを使う利点
  • 同時に複数人でアクセスしたり、編集する際に整合性が取れる仕組みがある
  • 検索能力に優れている

上記のような利点があるため、サーバーにデータを蓄積する際はデータベースが用いられます。

FTPサーバー

FTP
FTPサーバーイメージ図

Webサーバーにファイルをアップロード、またはWebサーバーからファイルをダウンロードする際に使用されるのがFTP(File Transfer Protocol)サーバーです。

ファイルを転送するだけのシンプルなプロトコルなので、転送効率が高いです。

FTPサーバーとの間でファイルの送受信を行うには、転送用のFTPクライアントアプリケーションが必要になります。

ブロガーには馴染みのないものになってきた?
ブログを書く際にはアプリケーションがよく使用されていましたが、最近ではWordPressに代表されるCMS(Contents Management System)に最初からFTPによる転送機能が備わっているため、別途アプリケーションを使用する必要はなくなってきました。

DHCPサーバー

DHCPサーバー
DHCPサーバーイメージ図

自動的にIPアドレスを割り振ってくれるのがDHCPサーバーです。

ネットワークに接続して通信を行うためには、接続するコンピュータにIPアドレスを割り当てる必要があります。

そのとき、 すべてのコンピュータに対して手動で設定していくのは台数によってはとても大変な作業になります。

そんなときは、DHCPサーバーを使用するように設定しておけば、自動的に接続可能なIPアドレスを割り振ってくれます。

DNSサーバー

DNSサーバー
DNSサーバーイメージ図

ドメイン名をIPアドレスに変換してくれるのが、DNS(Domain Name System)サーバーです。

IPアドレスとは、ネットワーク上の住所のようなもので、番号で管理されており、通信相手を特定するために使用されます。

しかし、僕たちが閲覧したいWebサイトに直接訪れようとした場合、IPアドレスという数字の羅列を覚えておくのは大変すぎますよね。

なので、数字の羅列に名前をつけたドメインと呼ばれるものを使用して、「https://ドメイン」のように文字列で指定すると思います。

僕のWebサイトだと(https://koaramarch.com)ですね。

あとは、DNSサーバーが自動でIPアドレスに変換してくれるので、僕のWebサイトもIPアドレスでアクセスして頂くなくても大丈夫、という仕組みになります。

NTPサーバー

NTPサーバー
NTPサーバーイメージ図

GPSなどから正確な時刻を取得して基準として使用されるのがNTPサーバーです。

NTPサーバーが取得した時刻情報を基に、ネットワークを介して各コンピュータ内部の時計を修正することができます。

このような仕組みを使用することで、各コンピュータ間の微妙な時刻のズレを修正して同期を取ることができます。

SSHサーバー

SSHサーバー
SSHサーバーイメージ図

通信内容を暗号化して安全に通信を行う際に使用されるのがSSH(Secure Shell)サーバーです。

従来のTelnet通信による方法であると、平文といって暗号化されていないそのままのデータが送信するしかありませんでした。

これだとパスワードなどの重要な情報が盗聴される可能性があり、非常に危険ですよね。

SSHサーバーを使用すれば、通信内容がすべて暗号化されるため、安全に通信が行えるようになりました。

サーバーはどうやって構築するの?

サーバーを構築するには以下のような方法があります。

  • サーバーを購入して自社・自宅で構築(オンプレミス)
  • レンタルサーバーを借りる

購入する場合は、ハードウェアの選定、OSの選定、ソフトウェアの構築など、基本的にはすべて自分で行う必要があります。

レンタルサーバーを借りる場合はどうでしょう?

次章でレンタルサーバーの主要なサービス形態4つをおさえておきましょう。

レンタルサーバー4つのサービス形態

レンタルサーバーサービス形態

レンタルサーバーの主要なサービス形態は4つあります。

サービス形態 共用サーバー 専用サーバー VPS クラウドサーバー
物理/仮想 物理 物理 仮想 仮想
例えるなら… シェアハウス 一軒家 別荘・プライベート施設 区分マンション
メリット 専用知識不要
安い
他のユーザーの影響を受けない
カスタマイズ可能
他のユーザーの影響を受けない
ある程度カスタマイズ可能
他のユーザーの影響を受けにくい
柔軟
デメリット 他のユーザーと共用 専門知識が必要
高い
専門知識が必要 専門知識が必要
高い
月額費用 100円~ 8,000円~ 300円~ 2,000円~
おすすめな人 WordPressブログを始めたい
強度なセキュリティが求められていないサイト運営
大規模サイト 独自のソフトウェアを導入したい
アクセスが安定しているサイト
複数人でマインクラフトがしたい
大規模サイト
すべてを自由に決めたい

それぞれに特徴がありますので、ぜひご自身の用途に合わせてレンタルしてみてください。

共有サーバー

共用サーバー

共用サーバーは、1台のサーバーを複数人のユーザーで使用するサービス形態のことです。

つまり、CPUやメモリやディスクなどのハードウェアリソースを利用者同士で共有します。

メリット
  • 専門知識がなくてもOK
  • 安価で借りれる
デメリット
  • リソースを共有するため、他のユーザーの使用量によっては、自身のサイトに悪影響が出る

専用サーバー

専用サーバー

専用サーバーは、自分専用としてサーバー1台をフルに利用できます。

共有サーバーと異なりサーバーを自由にカスタマイズできますし、他のユーザーからの影響を受ける心配もありません。

メリット
  • 他のユーザーの影響を受けない
  • カスタマイズ可能
デメリット
  • 専門知識が必要
  • 料金が高い

VPS

VPS

VPS(Virtual Private Server)とは「仮想専用サーバー」の略で、1台のサーバーに複数の仮想サーバーを配置して利用します。

インストールするOSやソフトウェアは自由に選ぶことができ、リソースも専用に割り当てられているので、他のユーザーからの影響を受けにくいです。

メリット
  • 他のユーザーの影響を受けない
  • ある程度カスタマイズ可能
デメリット
  • 専門知識が必要

クラウドサーバー

クラウドサーバー

クラウドはサーバーはVPSと同じように仮想サーバーをレンタルする点は同じです。

ただし、クラウドはサーバーの場合は、CPUやメモリやディスク容量などのハードウェアリソースも自由に決めることができます。

さらに、クラウドサーバーは一度割り当てたリソースを必要な時に、必要に応じて柔軟に変更できます。

月々の支払額は従量課金制となっており、処理の大きさや使用した分に応じて支払うことになります。

メリット
  • 他のユーザーの影響を受けない
  • 拡張性がある
  • 柔軟
  • リソースに無駄がない
デメリット
  • 専門知識が必要
  • 支払額が分かりづらい

まとめ

まとめ

本記事では、サーバーの種類や役割についての解説しました。

また、レンタルサーバーの4つのサービス形態についても解説しました。

サービス形態ごとの比較表を再掲します。

サービス形態 共用サーバー 専用サーバー VPS クラウドサーバー
物理/仮想 物理 物理 仮想 仮想
例えるなら… シェアハウス 一軒家 区分マンション 区分マンション
メリット 専用知識不要
安い
他のユーザーの影響を受けない
カスタマイズ可能
他のユーザーの影響を受けない
ある程度カスタマイズ可能
他のユーザーの影響を受けにくい
柔軟
デメリット 他のユーザーと共用 専門知識が必要
高い
専門知識が必要 専門知識が必要
高い
料金 月額100円~ 月額8,000円~ 月額300円~ 月額3,000円~100,000円
おすすめな人 WordPressブログを始めたい
強度なセキュリティが求められていないサイト運営
大規模サイト 独自のソフトウェアを導入したい
複数人でマインクラフトがしたい
大規模サイト
すべてを自由に決めたい

サーバーをレンタルする際はぜひ本記事の内容をお役立てください。

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